横浜市民の地元意識が低い理由

僕は一応横浜市民で、生まれも育ちも横浜市内なのだが、横浜ベイスターズも、横浜Fマリノスも、その前進の横浜フリューゲルス横浜マリノスも応援していないし、いなかった。過去に横浜を応援したのって、甲子園で松坂が好投したときと、横浜ベイスターズが優勝したときぐらいで、まさににわかファンである。


これは別に僕に限ったことではなくて、まわりには阪神ファンもいれば巨人ファンもいる。中日ファンもいるし、広島ファンもいるのだ。もちろん、当たり前に横浜ファンも数人いるが、彼らは決して多数派ではない。そして他の大多数はどこのファンでもない。サッカーのチームのファンは・・・いたかな? とこんな具合で、横浜市民は地元意識、つまり地元だから応援するという意識がきわめて薄いように思える。なぜであろうか。


そもそも横浜市民を構成している人々が、元々横浜の地元民ではないということもあるだろうけれども、僕が思うに、これはある意味“地域コンプレックス”の問題も関係しているのかもしれない。その、何というか、地元の威信向上をスポーツに託す必要がまったくない、ということがあるのではないかと思ったりするのだ。


時々見ているPresident Onlineに「県民性の法則でみる上司と部下の攻略法」というなかなか興味深い記事があったのだが、その中で神奈川県民について、こういう記述がある。

文明開化の発祥地という自負が強く、唯一、東京コンプレックスのない地域。対抗意識も強烈で、ややパワーは落ちたものの権威への反骨精神もある。横浜、湘南のプライドは高く、相模はやや斜に構えた人材を輩出する。全県的にセンスを重視し、新しモノ好きで屈託がなく、仕事を楽しむという気質。好人物で闘争心には欠けるが、地方出の有能な若手を使ってキラリと光る仕事はする。個人主義的で他者に寛容なため、出世度は低い。


「対抗意識が強烈」というのにはちょっと賛同できないが*1、そう、東京コンプレックスがないのだ。当たり前に、別にリストアップする必要もなく、日常的に、横浜が一番だと思っている人が多い。僕なんかもそうで、だいたい横浜に関して不満を言っている人っていうのをほとんど見たことがない*2。まぁ、住めば都などというし、井の中の蛙状態でものを言っている可能性も捨てきれないわけではあるが・・・。


このような人が多い場合に、自然な流れとして、地元のチームの活躍を熱狂的に願うという方向性には行きづらくなる。そのチームが勝とうが負けようが、そこに横浜としてのアイデンティティというものは求めないからだ。


同じような理屈が、東京にも当てはまるのではないだろうか。


こういうことを突き詰めて考えてみると、国際試合で日本チームを熱狂的に応援している自分というのはやはり、外国に対してコンプレックスを持っていることの裏返しであるということも言えるかもしれない。

*1:そんなに強くないはずだ。というのも、対抗意識を持つほどに比較したりしないからである

*2:そういえば、市民税が高いっていうのはある。