外貨の定期預金を解約した

ちょっとお金が必要になりそうな計画があるので、外貨の定期預金を満期時に解約して、それを日本円の普通口座に移した。


その外貨の定期預金とは新生銀行の「Powerサポート」という利息が円口座に振り込まれるタイプのものである。金利が高いからという理由で、通貨はニュージーランド・ドルにした*1。自分が始めたときに利率は4.5%だったが、今は5.0%ぐらいだったように思う。この低金利時代にこの利率はとても魅力的である。僕は30,000ドルを預けてあったから、月々5〜7,000円ぐらいもらえていた。


さらにうれしいことに、現在ニュージーランド・ドルは対円で高くなっているので、為替差益で15万ぐらい得をしたことになった*2。月々の利子を含めると10%の利率で運用できたことになる。奇跡だ・・・。


ただ、いろいろな情報を見ると、外貨預金は為替差損の可能性をはじめとしてリスクの多い金融商品であるということだ。ということで、今回はよかったが、甘く考えていると大損するだろう*3


今、世の中には様々な金融商品があふれている。だいたい言っていることは同じで、早いうちから始めるほうが断然お得であるから、今すぐ人生のマネープランを立てるように、ということだ。貯金が趣味の「超節約主婦」などもテレビによく登場する。


まぁ確かに、お金を貯めるのは大事なことである。がしかし、貯めるべきものはお金だけだろうか、と考えてしまう。もっと必要なのは様々な経験なのではないか、というのが、僕の最近の考え方である。


若いうちに貯蓄のために何か様々なことを我慢して、貴重な経験を得損なったとしたら、それはもしかすると貯蓄が遅れたことによる金銭的な損失よりも大きいのではないだろうか、ということだ。もちろん、無駄にお金を使いまくる必要はないが・・・。


人の中にある経験の深みというのは、その人をより輝かせてくれるような気がする。輝きと言っても、伊勢佐木町とかあのあたりのネオンのようなギラギラしたものではなくて、川の底にあるコインが時々きらめいてその存在を気づかせてくれるような、そういう種類の輝きだ。そういうのって魅力的ではないだろうか。そういうふうになれれば、お金などは自然とそこそこついてくるものだろう。それで、僕はそのような結論に個人的に至ったため、もっと自分に投資しようと思っている*4


渦中のライブドアの社長が書いた「稼ぐが勝ち」という本があって、それにはお金で何もかも買える、人の心も買える、と書いてある、ということだ(僕は読んでいないからはっきりしたことは言えないけど)。なるほど、と思う*5。もちろん、それに全面的に賛成はできないように思うけど*6、でもたしかに、お金があれば「経験」だってたくさん買えるのだ。球団を経営する、なんてお金がなきゃできない経験だし、今まで会うこともできなかった著名人や知識人や文化人と会って話したりする機会だってできるだろう。つまりは、お金は経験を得るためのきっかけとなりえる。そこがポイントであるように思う。

*1:ただ、手数料は単位通貨あたり1円なので、1ドルあたりのレートが低いNZドルは必然的に手数料が高くなる。このあたりも考慮に入れないといけない。

*2:始めた時が67円前後で、今が74円前後だから、手数料を考えても、1ドルあたり5円ぐらい高くなっている。

*3:そもそも大損するほど元手がないだろ、という話もある(^^;)

*4:人間の考えなんてコロコロ変わるもので、もしかすると一年後には後悔しているかもしれない。でも、今はそういう考えだ。

*5:現に彼は、新規球団設立に名乗りを上げることによって人の心をある程度“買った”のではないだろうか。人の心を買えるお金の使い方というのも確かにあるのだ。

*6:世代を超えて人の心をとらえて放さない偉人というのはたいていお金にまったく執着のない人であることが多い(ただの貧乏人というのとは全然違う)。仏陀とかイエス・キリストとか孔子とかもそうだよね?