大銀座落語祭グランドフィナーレ
Yahoo!オークションでがんばって落札して「大銀座落語祭グランドフィナーレ 春風亭昇太・立川志の輔」に行ってきた。
よみうりホールって、ビックカメラの上にあるんだ、はじめて知った。じゃあということで、まかり間違ってiPhoneの在庫があったら買っちゃおうかと思ってたんだけど、運悪く(良く?)在庫はもちろん無くて、買わずに済んだ。
僕はたまに人前でしゃべるという機会があったりするんだけど、もう落語を見ると人前で日本語でしゃべるということの最高峰を見せつけられた気持ちになる。たしかにスティーブ・ジョブスのキーノートスピーチとかはものすごくうまいなぁと思うわけなんだけど、落語はなんか次元が違う感じ。
もう違うのだ、何もかも。PowerPointとかもちろんない。巨大なスクリーンもなければ、One more thingもない。新製品の発表どころか、前に聞いたことのある話だったりするわけだけど(今回は初めて聞いた話ばかり)、それでも涙が出るほど笑ってしまうのだ。終わった後、ぐったり疲れてしまうぐらい笑ってしまうのだ。それも、ただおっちゃんが和服姿で出てきて、座布団の上でしゃべるだけで。
これはとんでもないことで、恐ろしいことで、もう自分の語彙の少なさを呪わざるを得ないね。でもいいんだ。落語のおもしろさはその場にいた者でしか感じることができないし、どれだけ言葉を並べたとしてもそれを理解してもらうことは無理なのだ。
昇太はホント天才だと思う。彼はやばい。正直、落語の域を超えている。
志の輔さんは異常なほどの秀才タイプかなぁ、うまい言葉が見つからないけど、とにかく引き込まれる。会場がしーんとしてしまうぐらいそこにいる全員が引き込まれている。志の輔さんという恒星のまわりを回っている惑星システムの一部になったみたいな感じになるのだ。
ともかく、落語の世界は底なしのブラックホールで、僕はもうそこから抜け出す気もない。